高いところに上って、下りられなくなったアルにゃ。
「アルにゃ! 母さん連れてきたにゃ!」
兄にゃ、助っ人を連れてきた。
にゃーにゃーと鳴くアルにゃを見て、飼い主母さんはふふふ、と微笑んだ。
「もー、しょうがないなぁ、アルは。ほら、おいで。怖くないから」
優しく言って、アルに近づき、両手を上に差し出す。
するとアルにゃ、その手を無視して少しでも面積の広い飼い主母さんの顔に飛び移ると、無情にもむぎゅっと踏んづけて床に飛び降りた。
「アルにゃ! よかったにゃ〜!」
「兄にゃ、ありがとう」
2匹は鼻先をくっつけて、無事だったことを喜ぶ。
イチャイチャする2匹に向かって、飼い主母さんが雷を落とした。
「こぉらアルーっっっ!!」
一目散に逃げる2匹。
でもご飯の時になると、そ知らぬ顔で帰ってくるのだった。
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